HAYATE様

原罪

右手 左手 掴んだ何か

どちらをも失う事は出来る
けれど
どちらをも得る事は出来ない

この自分と共にアヤカシとして生きるか
あの血族と共にヒトとして生きるか

――――選ぶのはお前だけ

お前が この自分を選ぶと言うならば


永久の夜を
永久の傷を
永久の愛を


お前が この自分を選んだのだから
この自分が お前を選んだのだから

その愛の命に終りが来る前に

永久の死を

水の奥で蠢いて囁くのは願いで それは真実?
気付けば囚われて・・・・・・


黄金色 白銀色 濡れた鱗 光溢れる水の聖域

天空から誕まれた雫
煌きを癒して 耀きを廻って 穢れを祓う
真昼に抱かれてた

美しい麗しい眩しい・・・・・・
ひとかけらの塵もない都


贖いきれない罪が辿りつく胎へ 呼んだのは誰?

癒しが届かぬ深く遠く闇く
盲いた老人の言の葉

「早くお帰り。
真昼の名残が消えないうちに。
その瞳が光を憶えているうちに。」


棄てて 忘れて 壊してしまえ 真昼の都への通路

眼は失われて
躯は溺れて
鱗は剥れて

望みは清らかなものではなかった

夢を隠して
心が 堕ちる
コンビニエンス・ラヴ

君は可愛い僕の恋人

流行のブランド服も似合う
雑誌の特集のメイクも上手

それより何より
コンビニに並んだ甘いお菓子が大好き

その誘惑に勝てない愚かな恋人

コンビニに並んだお菓子を取るように
街の男達の愛も口にしちゃうんだ

君のクローゼットには 僕の知らないドレスがある
君のオルゴールには 僕の知らないアクセサリーがある
君のドレッサーには 僕の知らないフレグランスがある

時に君のベッドには 僕の知らない男が寝ていたり
しかも2人だなんて 一体どーゆー趣味?

お手軽な愛を簡単に食べちゃう恋人
そんな事ばかりしている恋人

でも僕は君を愛してる
さぁ
今夜は僕の部屋で隣りに坐っておくれ
そうしてくれないと
お菓子のように袋に詰めこんで
コンビニ前のゴミ箱に棄てちゃうよ?